≫2011年09月

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店内 “赤のぎゃらりい” 更新 

 店内の “赤のぎゃらりい” を めずらしく 模様替えしました。
 タイトルは 「長月」 (九月)

      長月
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蕎麦屋おやじのSPレコード蒐集記 

プロローグ -SP蒐集道、是魔物的悦楽-


みなさん、SPレコード ってご存知ですか?
SP はstandard play の略。要するに昔のレコードです。
その再生においては1分間に78回転という、目にもとまらぬ(!)速さで
回転させるため、レコードの片面の記録可能時間はわずか5分ほど。
だから、例えば、全曲演奏に約40分かかるベートーベンの交響曲第5番「運命」は
LP(=long play)レコード1枚に収録できますが、SPだと4枚8面を要します。
しかも、SPはレコード1枚が非常に重たいし、落とせば割れるし、かさばるし...
この上なく扱いづらいです。

でもね、SPってすごく音が良いんですよ! 実は...
LPレコードがビニールで作られているのに対し、SPレコードは粘土やカーボン、
それにシェラックという、カイガラムシの分泌物から生成される樹脂から作られて
います。このため、再生時には 『シャーッ』 という特有のスクラッチノイズが発生し、
非常に耳触りです。ところが、人間の耳は良くできたもので、聞きなれると
このノイズは気にならなくなり、楽音のみが耳に入ってくるようになります。

SPレコードが再生する音楽は、今と比較して録音技術・再生機器が稚拙であったにも
かかわらず、言い様もなく聴き心地のよいものです。

諏訪内晶子さんのチャイコフスキー・バイオリン協奏曲(93年モスクワ・チャイコフ
スキー・コンクールでのライヴ)のCDは、鬼気迫る演奏と緊迫するホールの雰囲気が
良く伝わってきて、とても素晴らしいです。 私の愛聴盤。
でも、同じ曲を1930年代にブロニスラフ・フーベルマンが弾いたSP4枚7面は、
これに劣りません。

LPに収録されているヴィルヘルム・バックハウスが弾いたベートーベン・ピアノソナタ
「ワルトシュタイン」(1969年「ケルンテルンの夏」でのライヴ)は、緊張する
演奏会場の雰囲気の中での瑞々しい演奏が40年の時を超えて、すばらしい臨場感を
伴って、聞く者の耳に迫ってきます。
しかし、同じ曲を1920年代前半、集音ラッパによる機械式録音で吹き込んだ
ウィルヘルム・ケンプのSPの緊張感も、けして前者に引けをとるものではありません。

こうしてみるとオーディオの進歩って、いったい何なのでしょうか。
録音技術、再生機器、そしてソースの「進歩」により確かに、より「良い」音で音楽を
聴くことができるようになったのに、SPで聴く音楽に捨てがたい魅力を感じるなんて!

私が聴く音楽のジャンルはクラシック。 ロックやフォーク、ジャズも聴きますが、
やはり主体はクラシック。 私はSPの魅力に取りつかれて三十有余年、ひたすら
クラシックのSPを集めてきました。サラリーマン時代には月々のこずかいの
ほぼ全てをこれに投入。 蕎麦屋になって収入が激減したにもかかわらず、
その蒐集は止まる気配は ・・・ なく。
「これだけ集めたんだからもういいでしょう」 と家族に諭されますが、全く聞く耳持たず。
かつて、某オーディオ月刊誌に「オーディオ人生、是魔物的悦楽」というコーナーが
ありましたが、私の場合、「SP蒐集、是魔物的悦楽」といったところでしょうか(笑)。
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プロフィール

二代目「百日紅」

Author:二代目「百日紅」
埼玉県日高市にある石臼碾き手打ちそば屋「百日紅」の二代目店主です。そばの話、趣味の話、小さな旅の話、そしてヒトやモノとの出会い。
日々、感じたことをつぶやきます。

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